大洲防災公園で、いつもの散歩から防災を考える

最近レオとの散歩で、今回は市川市の大洲防災公園を訪れることが多いのです。
大洲防災公園は、防災拠点としての機能を備えながら、日常的には市民の憩いの場として使われている公園です。駐車場も90分無料のため、最近はちょこちょこお邪魔しています。
今回は「防災公園」という名前の通り、園内に設置されている耐震性貯水槽、防災トイレ、防災案内板などを実際に見ながら、防災について考える機会にしました。

普段は何気なく通り過ぎてしまう設備も、「災害時にどう使われるのか」という視点で見ると、意味合いが大きく変わってきます。

日本で暮らす以上、災害は避けて通れない現実
最近では青森県で比較的大きな地震が発生しました。また、記憶に新しいところでは2024年元日に発生した能登半島地震があります。
日本に住んでいる以上、地震と無縁でいることはできません。
実際、日本は世界の陸地面積の約0.25%しかありませんが、世界のマグニチュード6以上の地震の約2割が発生する地震多発国とされています(内閣府・気象庁資料より)。
さらに、地震だけでなく、近年は以下のような傾向も指摘されています。
- 短時間に大量の雨が降る「線状降水帯」の発生増加
- 台風の大型化・強雨化
- 河川氾濫や内水氾濫のリスク増大
気象庁のデータでは、**1時間降水量50mm以上の「非常に激しい雨」**の発生回数は、長期的に増加傾向にあるとされています。
参考:
気象庁|大雨や猛暑の長期変化
「何かが起きてから考える」のでは、間に合わない災害が増えているのが現実です。
市川市・地域防災課で聞いた現場の話
今回、市川市役所の地域防災課で職員の方から直接お話を伺いました。
印象的だったのは、**「市の備蓄だけで市民全員を支えることはできない」**という率直な言葉です。

市川市では、小学校や防災公園などに食料や水、資機材の備蓄を行っています。
しかし、それはあくまで初動対応や一時的な支援を想定した量であり、全市民が数日間生活できるほどの備蓄ではありません。

そのため、職員の方は繰り返し次の点を強調していました。
- 家庭での備蓄(自助)が前提になる
- 特に「簡易トイレ」の備えは重要
- 自助・共助・公助のどれが欠けても防災は成り立たない
防災イベントを開催すると、関心のある人は積極的に参加してくれる一方で、本当に備えが必要な層に情報が届きにくいという悩みも共有してくださいました。

備蓄の話に加えて、仕事のやりがいについて伺った際、次のような言葉をいただきました。
「防災課に配属になってまだ日が浅いですが、
日々、災害や防災グッズの知識が増えていくことにやりがいを感じています」
防災は、目に見える成果が出にくい仕事です。
それでも日々知識を積み重ね、備えを更新し続ける職員さんたちがいることを知り、行政サービスが人の仕事として成り立っていることを改めて実感しました。
【補足:ここでいう自助・共助・公助について】
●自助
自分や家族の命を、自分たちで守ること
例:家庭での備蓄、家具固定、避難経路の確認
●共助
地域や周囲の人と助け合うこと
例:声かけ、安否確認、情報共有、要配慮者の支援
●公助
行政や消防など、公的機関による支援
例:避難所運営、救助活動、物資配布
くりかえりますが市川市でも学校や防災公園に備蓄がありますが、市民全員に行き渡る量ではありません。そのため、公助だけに頼る防災は成立せず、自助と共助が前提になります。
災害時に知っておくべき、いくつかの重要なデータ
災害時、「食べないと生きられない」という印象を持ちがちですが、実際には水と体温管理が極めて重要です。
- 人は数日食べなくても生存できますが、水がないと生命の危険が急速に高まる
- 成人が最低限必要とする水は、1人1日約3リットル(飲料+調理等)
- 冬場や雨天時は、低体温症のリスクが非常に高い
実際、災害関連死の要因として、脱水、低体温、感染症が多く報告されています。
参考:
内閣府|災害関連死について
家庭でできる備え(自助)の具体例
ここで、現実的に「今からできる備え」を整理します。
食料・水(ローリングストック)
- 普段食べている食品を多めに買い、消費しながら備蓄
- 水は最低でも3日分(可能なら7日分)
簡易トイレ
トイレは見落とされがちですが、非常に重要です。
- 1人1日:約5回
- 3日分:15回分/人
- 家族4人の場合:60回分
その他
- 懐中電灯・予備電池
- モバイルバッテリー
- 枕元にスリッパ(割れたガラス対策)
- 家具の固定
- 常備薬・眼鏡・衛生用品
完璧を目指す必要はありませんが、「何もない状態」だけは避けたいところです。
犬を飼っている方の備え
うちも大事なわんこがいるのでこちらも気になります。
避難所は人が多く、音や匂いも強いため、犬にとって大きなストレスになります。
- フード・水・トイレ用品の備蓄
- クレートやリードの準備
- 日頃からの社会化トレーニング
他人や他犬、環境変化に慣れていることは、災害時に犬を守ることにつながります。
吠えないことや落ち着いて待てることは、結果的に周囲との共助を成立させる要素にもなります。
共助でできることとは何か
「共助」と聞くと、何か特別な行動を求められるように感じるかもしれません。
しかし、実際の共助はもっと現実的で小さなものです。
- 近所の高齢者や要配慮者を把握しておく
- 災害時に声をかけ合う
- マンションや町内で情報を共有する
阪神・淡路大震災では、救助された人の約8割が近隣住民による救助だったとされています。
また、最近の近畿地方の火災では、福祉施設が所有するバスを使い、迅速に利用者を避難させた事例も報道されました。
共助は英雄的な行動ではなく、日常の延長線上にある判断です。
なぜ、私たちは普段は考えないのか
市川市にも、学校や防災公園に備蓄はあります。
しかし、それが市民全員に行き渡る量ではないことは、職員の方もはっきりと話していました。
だからこそ、家庭での備えが前提になるのです。
それでも、私たちは平時になると防災を考えなくなります。
理由は単純で、「何も起きていない日常」が続いているからです。
私たちは、何も起きていないこの日常を、どれくらい信じすぎているのでしょうか。
これは不安を煽る問いではありません。
防災は「恐れること」ではなく、「現実を理解すること」から始まります。
今日すべてを整える必要はありません。
ですが、この記事を読んだ帰り道に、簡易トイレを一つ買う。
それだけでも、防災はもう始まっています。
あとがき
ライターのあおやんです。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
今回は防災を記事にしました。防災は何個か記事を書いたのでもしよければこちらもご覧ください。
令和6年能登半島地震~寄付金先まとめ~
環境問題~日本で起きている問題、私たちにできること~
私の大好きな村上春樹さんの【神の子どもたちはみな踊る】も地震がところどころに出てくるし、
共助のことにも触れているんじゃないかなと思い読んでみました。
カエルの黄色い表紙のは売ってなかったのでこちらには目次を掲載。
短編集で読みやすいのでお時間許す方はぜひ!

※ChatGPTにサポートしてもらい記事を製作しました。
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